越境ECの活用
引き続き(独)日本貿易振興機構が行った「2020年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」のデータを見ていきます。
海外販売先の見直しの手段として、インターネット通販サイトを通じた国際的な電子商取引である越境ECがあります。企業が越境ECにどのように取り組んでいるのか、興味のあるところですが、まずはその前段として企業規模別に、国内外でのECの利用拡大の意欲を確認しましょう。
すると2016年から2020年ではいずれも大企業より中小企業の方がEC利用を拡大する意欲があることが分かります。また2020年には10%近くも企業でEC利用拡大の意欲が高まっています。
次に販売においてECを利用している企業の内、越境ECを利用している企業の割合を見ます。すると2016年以降、越境ECを利用している企業の割合は増加しており、企業規模別でみると大企業よりも中小企業の方が多いことが確認できます。
では越境ECの市場規模はどの程度なのでしょうか。次のグラフは米国と中国の消費者にどれくらい日本の企業から輸出したのか、を調べたものです。すると2014年から一貫して対米国より対中国が上回り、特に対中国の規模が大きくなっていく一方であることも確認できます。
(図表は2021年版中小企業白書より引用)