工場内無線化への取り組み
バーチャルエンジニアリングを進めるには通信環境の整備が必須です。更にIoTを導入するためには工場内における無線通信の環境を整備しなければなりません。
2020年度版ものづくり白書では工場内の無線化の現状を紹介しています。
工場内の無線化への関心、導入の状況
27.7%の企業が「すでに一部に導入している」と回答しています。片や「関心はあるが導入予定はない」が41.3%、「関心もなく導入予定もない」が25.4%も存在しています。白書では企業規模別にも導入状況を確認していますが、当然ながら規模が大きくなればなるほど無線化の導入割合が高くなっています。
ではなぜ工場内の無線化が進まないのでしょうか。
工場の無線化を始めとする次世代通信技術の活用に伴う課題や不安
「セキュリティの確保」が52.5%、「通信や遮断等の通信の信頼性」が31.1%と情報通信技術への不安が多くみられます。また「初期コストの不透明感」が42.3%、「ランニングコストの不透明感」が38.7%、「初期コストの割高感」が23.6%、「ランニングコストの割高感」が17.4%とコスト関連の不安が高いのが伺えます。
IT投資は投資目的を明確にし、そのメリットを享受できる体制を作る必要があります。体制ができていないと、コストをかけたものの効果が現れないことにもなりかねません。
(図表は2020年度版ものづくり白書より引用)