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慣性の利用

慣性の利用

 

運動している物体が外力を受けない場合、その物体は等速度で運動状態を保持します。これが慣性です。

消費者は何らかの理由により、従来からの購買行動を変えず今後も同様の購買行動を取ることがあります。企業にとっては、これまで通り消費者が自社の商品を買い続けることが期待できます。

この傾向が顕著なのが最寄り品です。最寄り品とは、煙草、新聞のように購買頻度が高く、購買に当たり消費者が商品選択に時間を掛けないような商品のことです。使い慣れているので、いつも同じ商品しか買わないのです。

何らかの工夫により、消費者のこれまでの購買行動を慣性として利用できれば、安定した売り上げを実現できます。例えば、ポイントの付与。購買の都度、ポイントを付与することでこれまでの購買行動を継続させることができます。回数券11枚を10枚分の価格で販売するようなプレミアをつける方法もあります。

最も消費者行動の場合、慣性の利用というより惰性の利用、と言ったほうが適切かも知れません。