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感染症の流行とM&A

感染症の流行とM&A

 

 感染症の流行が中小企業白書のM&Aの意向にどのような影響を与えているのでしょうか。感染症の流行前と2020年10月時点でのM&A実施意向について確認した次のグラフで見ると、大きな変化ではありませんが「買い手として意向あり」が低下し、「売り手として意向あり」が上昇しています。

 

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なぜ買い手としての意向が減少したのでしょうか。次のグラフで確認すると、「事業戦略の見直し」が48.9%と最も高く、次いで「自社事業の立て直し」が42.9%となっています。感染症の流行により、まずは自社の事業を再構築する必要が生じ、M&Aについては事業の再構築に目途がつかないことには検討できない様子が伺えます。

 

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2021年版中小企業白書からのデータの紹介は以上となります。

感染症流行化における中小企業の現状から経営戦略の方向、デジタル化による生産性の向上そして事業承継やM&Aの実態を見てきました。

白書には本ブログでは紹介しきれなかった金融機関の支援体制などのデータもあります。下記のHPにて全文を読むことができますので、ご関心をお持ち頂けましたら是非アクセスしてみて下さい。

 

www.chusho.meti.go.jp

(図表は2021年版中小企業白書より引用)