目標売上高達成率
目標とする売上高に対して、どれだけ達成したのか。
【計算式】
目標売上高達成率は、以下の式で求めます。
【評価】
一般的には100%以上、つまり実績売上高が目標売上高を上回っていれば良好な営業成績と言えます。
しかし、目標売上高を上回っていても薄利多売の結果としての実績売上高では利益が減少してしまうことが起きます。従って、目標売上高達成率だけで判断するのではなく、利益の額も考慮する必要があります。
またそもそも目標売上高が低く設定されていたため、労せずとも目標を達成してしまうこともあり得ます。この場合、目標の立て方を見直す必要があります。
【改善策】
目標売上高は、次の手順で設定します。
①経営計画の確認
目標を設定する期間の経営計画を確認し、必要となる費用を算出します。
新規事業に取り組む場合、新規事業に多くの経営資源を配分しますので、あえて目標売上高を低く設定することもあります。
②必要な利益を算出する
事業継続に最低限必要な利益の額を算出します。その上で将来を見越して成長に必要な利益を上積みします。
③過去の実績から予測を立てる
過去の売上高の実績から、予測を立てます。通常、目標売上高のほうが予測値よりの高くなります。そのギャップをどうやって克服するかが経営課題になります。
また過去の実績をしっかり分析しておく必要があります。景気動向やなんらかの外部の要因によって、たまたま良好な成績が残せたこともあります。過去の実績が悪ければもちろん、たとえ良かったとしてもその原因を分析しておく必要があるのです。
この段階で予測値と目標売上高とに差異がないのであれば、目標売上高が低く設定されていることになります。再度、経営計画の確認から見直しましょう。
④現場との擦り合わせを行いながら、各部署に配分する
経営陣からの一方的な目標売上高の提示では、現場のモチベーションが上がらないことになりかねません。精神論ではなく、目標売上高を達成するために何を行うべきか、目標売上高を達成すればどんなことが期待できるのかを説明し、夢を持って納得してもらう必要があります。
場合によっては、目標売上高を修正することもあるでしょう。
実績売上高が目標売上高を下回りそうであったり、下回ってしまった場合、売上高をその構成要素に分解して改善策を検討します。小売業であれば、客数と客単価に分け、更に客数を新規客と既存客に分けるなど、売上高の構成要素を細かく分けることで対応策を立てやすくなります。