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中小企業の新事業分野への進出状況(1)

 中小企業の新事業分野への進出状況(1)

 

2020年版中小企業白書から、中小企業の新事業分野への進出状況を確認します。

新事業分野ですから、自社の事業と異なる分野の事業への進出状況です。

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白書では製造業と非製造業と分けて集計しています。製造業で16.6%、非製造業で14.2%が進出しているのに対して、製造業で58.7%、非製造業で63.1%の企業が進出しておりません。

では進出した企業はどのような分野に進出したのでしょうか。

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「その他」を除くと「環境・エネルギー」4.1%と「医療機器・ヘルスケア」4.0%、「AI・IoT」1.9%とこれらの分野が多いことが確認できます。

この傾向は、進出を検討している事業分野にも表れています。

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上位3分野は実際に進出している分野と同じです。

では、新事業分野へ進出した企業は、どのような理由でその分野を選んだのでしょうか。

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当然ですが、「自社の技術やノウハウとの親和性が高い分野であるから」が53.8%と最も高い値になっています。また「成長分野であるから」が38.0%、「競合が少ない分野であるから」が22.0%と戦略的な意図で事業分野を選択している企業も一定割合存在しています。

 

(図表は2020年度版中小企業白書より引用)