中小企業の新事業領域への進出状況
同じ業界内で下請けから脱してメーカーになるように、上流か下流かの新事業領域へ進出している中小企業の割合はどれくらいなのでしょうか。
2020年版中小企業白書より、そのデータを紹介いたします。
データでは製造業と非製造業に分けて集計しています。実際に進出した企業は製造業で18.3%、非製造業で16.1%の結果となっています。
では、進出した結果、業績にどのような影響があったのでしょうか。
次のグラフで確認します。
販売単価と販売数量の要因で売り上げへの影響を調べています。
販売単価が上昇し販売数量も増えたのは39.8%です。
一般的に販売単価が上がれば販売数量が減少し、販売単価が下がれば販売数量が増加すると考えられます。39.8%もの企業が販売単価が上がり、販売数量も増加している結果から新事業領域への進出は、業績に好影響を与えると考えられます。
営業利益率の上昇を確認しましょう。
販売単価が上がり販売数量も増えた企業が1.5ptも営業利益率を上昇させています。
新事業領域への進出が、実際に業績向上に寄与していることが確認できます。
(図表は2020年度版中小企業白書より引用)