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2対6対2の法則

2対6対2の法則

 集団は、上位2割、中位6割、下位2割で構成される。

 

 【解説】

集団の中での構成員の働きぶりを見ると、上位2割が生産性が高く優秀であり、中位6割が普通の人、下位2割が生産性が低い怠け者という分類ができる、という法則です。

 別名、「働きアリの法則」と呼ばれることもあります。これは北海道大学大学院長谷川英祐准教授のアリの研究から導かれた法則です。

尚、下位2割を除いて上位者と中位者だけで新たな集団を組織しても、やはり生産性の低い2割が現れるそうです。また下位2割だけで集団を組織した場合、上位者と中位者が現れ、その構成比は2対6対2となるそうです。

 

【信憑性】

では下位の2割は不要かというとそうでもなく、構成員全員がフルパワーで働くと短期的には業績が向上しても、一気に疲労が現れて長期的には業績を維持できなくなります。下位2割はバッファの役目をしており、上位者や中位者に疲労が溜まれば下位者が代わりに働きだすのです。

但し、中にはいつまでたっても働き出さない強者の下位者も存在するようです。

アリで見られた法則がそのまま人間社会に適用できるかは疑問ですが、どんな組織でも一定割合の働かない怠け者が存在するのは納得できるかと思います。

 

【適用例】

 2対6対2の割合はともかく、組織の構成員への作業の割り当てに強弱をつけることで、計画的にアウトプットの平準化を図ることができます。

また人事制度において、上位者、中位者、下位者に分類することで教育訓練の内容を変えたり、評価項目が異なる評価制度を設計することができます。