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フット・イン・ザ・ドア・テクニック

フット・イン・ザ・ドア・テクニック

最初,に小さな頼みごとを承諾させ、次第に大きな頼みごとを承諾させていく手法。 

 

【解説】

 フット・イン・ザ・ドア技法は、段階的要請法ともいわれます。訪問営業のセールスマンが開けさせたドアを閉められないように足を差し込む動作から、フット・イン・ザ・ドアと呼ばれています。

いきなり大きな頼み事をしても相手は受け入れてくれません。そこで最初は些細な頼みごとをして承諾してもらうと、徐々に頼みごとのレベルを上げて最終的に本来の目的である大きな頼みごとを承諾させます。

 

【信憑性〕

 フット・イン・ザ・ドア技法は、心理学でいう「一貫性の法則」を利用した交渉術です。人はある行動を取ると、その行動と一貫性のある行動は取りやすく、その行動に反するような行動は取りにくくなります。一貫性のない行動を取ると、他人から「あの人は気まま人」とか「ころころ意見の変わる人」と見られる可能性が生まれてきます。 人には「あの人は信用できない」と思われること嫌う心理があるのです。

 

【適用例】

この技法は現実のビジネスの現場で、フット・イン・ザ・ドア技法であると意識されることなく多くの場面で使用されています。

以下は、アパレルの店での一場面です。

店員「どのような商品お探しですしょうか」(来店目的を教えて頂戴)

来店客「〇〇を見ているだけですけど」

店員「これなど今年の流行です。こちらも人気があります」(商品を見て頂戴)

来店客「そうね・・・」

店員「一度、試着されてはいかがでしょうか。お似合いだと思いますよ」(試着して頂戴)

来店客「試着だけなら・・・」

試着した客を見た店員「やはりお似合いです。ステキですよ」(買って頂戴)

 

トップセールスと言われる方の交渉の方法をフット・イン・ザ・ドア技法で分解すると、ご自身の商談を進める際に参考にできます。