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収益性分析(11)-売上高販管費比率

売上高販管費比率

売上高に占める販売管理費の割合

 

【計算式】

売上高販管費比率は、以下の式で求めます。

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【評価】

 販売費は、営業部門の人件費、それに伴う法定福利費、広告宣伝費、旅費交通費などが該当します。一般管理費は、管理部門の人件費、それに伴う法定福利費、通信費、消耗品費などが該当します。両者を合わせて販管費と呼んでいます。

売上高販管費比率は低いほど効率よく経費が使われていることを意味します。

この指標の評価は前期との比較で行うのが良いでしょう。他社と比較しても営業戦略のや営業活動範囲の違いがあるため、良いのか悪いのかの判断が困難です。

前期と比較して増えている経費があれば、その原因を特定します。経費が増えてもそれ以上に売上が増えていればともかく、売上向上に貢献していないのであれば見直しが必要です。

 売上高売上利益率が良好でありながら売上高営業利益率が良くない場合、販管費の内容を分析していく必要があります。

【改善策】 

売上高販売管理費を改善するには、通常、経費削減が行われます。槍玉に上がるのは広告宣伝費や旅費交通費ですが、経費を削減したため営業活動に支障が出てしまい、その結果、売上が下がっては本末転倒です。広告宣伝費や旅費交通費の費用対効果をよく検討する必要があります。

これまで人件費を削減するのは就業規則や法律等の制約があり困難でした。取り組むとしても残業規制や新規採用の見合わせなが主な施策でした。しかし近年は、正社員から非正規社員へと雇用形態も多様化し、人件費の変動費化も行われています。

今、政府は働き方改革を進めています。この機会に従業員の働き方を見直しては如何でしょうか。

在宅ワークを導入することで、オフィスを縮小して家賃を削減することも可能です。通信費の削減のためにインターネットを使った電話サービスも普及しています。コストダウンではなく、いかに効率的効果的に費用を支出するのかを考えましょう。