マネジメントの第一歩

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効率性分析(1)ー総資本回転率

総資本回転率

 総資本をどの程度効率的に使用して売上高を実現しているか。

 

【計算式】

 総資本回転率は、以下の式で求めます。

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【評価】

 総資本回転率が1回ということは、総資産を使って同額の売上を稼ぎ出したということです。総資産回転率は、1回よりも大きいほど総資産よりも大きな売上を稼いだことになり、1回よりも小さければ総資産よりも少ない売上しか稼げていません。つまりこの指標は大きければ大きいほど総資産を効率よく運用したことになります。

製造業のように土地・建物や機械設備の固定資産を必要とする業種やあまり固定資産を必要としない業種では適性値が異なりますが、一般的には以下のように評価されます。

・1.3回転以上 優良であり遊休資産等もないと推測される

・1.0~1.2回転 標準的な水準

・0.8~0.9回転 要改善

・0.7回転以下 要注意

 

【改善策】

業種により適正値が異なりますので、自社の過去の値と比較して検討します。

要改善や要注意となれば、遊休資産、不良在庫、未収金等がないか総資産の内容を確認します。遊休資産があれば活用や売却を検討し、不良在庫があれば早期の処分を行います。未収金があれば回収に努め、不良債権となっていれば適正な会計処理を行います。水膨れした資産を処理することで、資産効率の向上を図ります。