日本経済の現状(2)
2021年版中小企業白書より対外経済の状況を見てみましょう。
次のグラフは、アメリカ、EU、アジアの地域別の輸出数量指数の推移です。
輸出数量指数は、2020年3月から急速に低下し5月を底とします。その後、上昇傾向となりましたが、足下ではその動きが鈍くなっています。特に2020年末からEUの落ち込みが目立ちます。
輸入においても確認しましょう。
下図の輸入数量指数を見ると、なんとも激しい動きのグラフです。2020年以降に限ってみますと、2月にアジアの指数が急落しています。これは中国での生産活動の停止が影響したものです。その後、中国での生産活動が再開されるとアジアの指数は持ち直します。一方、秋ごろにアメリカからの輸入数量指数が低下しているのが確認できます。
海外の需要が日本経済に与える影響は輸出だけではありません。海外外からの旅行者によるインバウンド消費も海外の需要の一部です。
次のグラフは訪日外国人数の推移です。一目瞭然、2月から急速に減少し4月以降はゼロ近傍の水準となっています。勿論、感染防止のための入国制限や海外旅行、海外出張等の渡航自粛が原因です。
とにもかくにも感染症による経済への影響というのは、多大なものであることが確認できました。
(図表は2021年版中小企業白書より引用)