2022年中小企業・小規模企業の現状(2)
2022年の中小企業・小規模企業の現状について、倒産のデータを確認していきます。
まずは倒産件数の推移です。
2009年からの減少傾向の中、2021年の水準は白書によると57年ぶりの低水準となったようです。もっとも、上記のグラフは57年前のデータまでさかのぼっていないため、白書の記述に従っております。
ところが2022年では若干ですが倒産件数が増加しており6,428件となっています。
倒産件数の増加が一時的なものなのか、今後のデータが気になるところです。
経営破綻の中で、新型コロナウィルスが関係しているのはどれくらいの件数なのでしょうか。次のデータで確認してみましょう。
データは2023年2月28日時点のものであり、負債額が1,000万円以上のものです。
月別で見ますと2022年9月以降は毎月200件を超える件数となっており、2022年2月には249件と最多の件数となっています。
累計では5,337件ですが、この中には弁護士に一任し準備中の件数もふくまれています。
白書では新型コロナウィルス関連で破綻したデータを、業種別でも紹介しています。
データは2023年2月28日時点のものです。
飲食業が最多の848件、次いで建設業が618件であり、3位の食品卸の228件と比べると上位2業種が突出していることが分かります。
本データは負債1,000万円以上の破綻件数ですので、国内全体ではもっと多かったと推測できます。
(図表は2023年版中小企業白書より引用)