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2022年サプライチェーンへの影響

2022年サプライチェーンへの影響

今や原材料や部品の調達経路であるサプラチェーンは全世界に張り巡らされています。それが半導体の品不足や感染症流行による都市部のロックダウン、ロシアによるウクライナ戦争によって大きなダメージを受けました。

ここではサプライチェーンの混乱の影響と中小企業がどう対応したのか、を確認致します。

 

 

上述のグラフは2022年の8月、10月、12月に渡り前年と比べた原材料や部品の調達の遅れを知れべたものです。8月の時点では、41.8%もの企業が「生じており、昨年より悪化している」と答えています。これに対して12月では同回答の割合が22.6%にまで低下しており、サプライチェーンの混乱は改善の傾向にあることが分かります。

 

(株)東京商工リサーチでは、原材料部不足がサプライチェーンにどのような影響を与えたのかに関して調査しています。

 

「海外からの原材料・部品供給の遅れ・混乱」が34.0%、「生産・製造量の減産や遅れ、混乱」が36.1%と高くなっています。、

一方、「生産拠点の操業休止・停止」では、「当てはまらない」の回答が60.9%と高  くなっており、サプライオチーンに混乱が生じても生産拠点を休止・停止するまでには至っていないことが読み取れます。

 

ではサプライチェーンに生じた混乱を、サプライチェーンの中に位置する企業はどのように受け止めていたのでしょうか。

 

 

2020年と2022年を比べたデータですが、横軸のスケールが異なりますので注意が必要なグラフです。2020年と比べると全ての項目で取り組んでいる企業の割合が増えています。特に「在庫管理の強化」が15.0%から23.8%へ、「仕入調達先の分散化・多様化」が12.4%から22.9%へと大きく増えており、サプライチェーンの混乱の影響が大きいことが伺えます。

 

また世界的に品不足となった半導体の調達にも各企業は苦慮していたようです。

次のデータは半導体の安定的な供給のための取組を調べたものです。

 

 

これによると「調達先の分散」が36.9%、「在庫の積み増し」が29.6%と高い値となっており、まずは必要な量を必要なときに調達する体制を構築していることが伺えます。

 

(図表は2023年版中小企業白書より引用)