マネジメントの第一歩

ビジネスのヒントを綴っています

シェアリング

シェアリング

 資産を顧客同士で共有することで有効活用を図る。

 

【ビジネスモデルの内容】

 シェアリングは、顧客同士で共有できる製品やサービスを提供することで、利用者から収益を得るビジネルモデルです。

学生が友人同士で家賃を分担して賃貸部屋をシェアすることは以前からも行われていました。最近では、シェアすることが前提で製品やサービスを提供するビジネスが発達しています。これはインターネットでシェアする相手を探すことが容易になっていることが背景にあります。

 

【ビジネスモデルの根幹】

広義のシャアリングでは、組合員で資産や設備を共同で使用する協同組合なども含まれます。

所有権は製品やサービスの提供側が保持したまま、顧客に共同での使用を認めますのでこのビジネスモデルの根幹には「使用権移転」があります。

 またシェアし合える利用者が増えるほどシェアできる機会が生まれるため「ネットワーク外部性」もその根幹にあると言えます。 

 

【応用例】

 レンタルCDやレンタサイクルなどインターネットが一般的に利用される以前から存在するビジネスもあります。

インターネットの登場でシェアリングの対象も広がっていますが、一般社団法人シェアリングエコノミー協会では、次の5分野に整理しています。

①空間(ホームシェア、駐車場、会議室)

②移動(カーシェア、ライドシェア、シェアサイイクル)

③スキル(家事、介護、育児、知識、料理、教育、観光)

④お金(クラウドファウンディング)

⑤モノ(フリーマーケット、レンタル)

 

尚、一般社団法人シェアリングエコノミー協会では、内閣官房IT総合戦略室が策定した「遵守すべき事項」を基に、協会が設定した自主ルールに適合した事業体に認証マークを付与しています。

詳細は、下記の一般社団法人シェアリングエコノミー協会のホームページにてご確認下さい。

一般社団法人シェアリングエコノミー協会 | Sharing Economy Association, Japan

 

 【問題点】

日本では海外ほどシェアリングが普及していない、と言われています。法や規制がインターネットの普及以前に作られたものが多く、シェアリングの発展を阻害しているのです。従って、シェアリングビジネスを検討する際には、法や規制の確認が必要です。

またシェアリングビジネスを始めるには、一定数の利用者を募る必要があります。利用者がある程度集まればネットワーク外部性が働きますので、新たな利用者が生まれます。どうやって最初の利用者を獲得し、一定規模まで拡大するのかをうまく設計することが、ビジネスとして成功するかどうかの分水嶺となるでしょう。