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事業継続力の強化に向けたデジタル化への取り組み

事業継続力の強化に向けたデジタル化への取り組み

 

デジタル化への取り組みは、業務の効率化だけではなく戦略的な面からも取り組むことが重要です。2021年版中小企業白書では、業種別にデジタル化における事業継続力の強化に対する意識を調査したデータを掲載しています。

これによるとどの業種でも、事業継続力の強化を意識してデジタル化に取り組んでいる企業が約6割も存在していることが分かります。


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 次のグラフは事業規模別にデジタル化における事業継続力の強化に対する意識を調査したものです。0~20人の企業でも55.6%の企業が事業継続力の強化を意識しており、その割合は事業規模が大きくなるに従って増えています。

 

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 デジタル化に取り組みにあたり事業継続力の強化を意識している企業と意識していない企業との間で、業績に差はあるのでしょうか。

次のグラフは事業継続力の強化を意識してデジタル化に取り組んでいるか、意識せずにデジタル化に取り組んでいるかに分類して業績への影響を調べたものです。「事業継続力の強化を意識してデジタル化に取り組んでいる」企業では、業績に「大きくプラスの影響を及ぼした」が13.8%、「ある程度プラスの影響を及ぼした」が62.1%となっています。7割以上の企業がプラスの影響があったと回答しているのです。

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 事業継続力の強化を意識してデジタル化に取り組んでいることが、労働生産性に与えている効果を調べたものが次のグラフです。これによると「事業継続力の強化を意識して、デジタル化に取り組んでいる」企業では、労働生産性の平均値が6,692千円/人と最も高い値を示しています。この値は「事業継続力の強化を意識せず、デジタル化に取り組んでいる」企業の労働生産性の平均値である5,552千円/人の1.2倍となっています。

 

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 (図表は2021年版中小企業白書より引用)